コストコとコスト削減

司法書士のもみきです。

不景気の世の中、少しでも安いものを買おうと量販店やバーゲンだけが盛況という光景もよく見かけますが、我が家も月に1回は「コストコ」に出掛けていろいろ安い商品を仕入れてきます。

以前は幕張店のドーナツがお気に入りで、16個入りのドーナツを買っては冷凍保存して食べていたのですが、今は売っていない(?)ようで、最近行くのはもっぱら川崎店。

家族4人で車に乗って川崎まで行くのですが、買うものといえば36ロール入りのトイレットぺーパー、60個入りの冷凍たこ焼き、1キロ以上入ったミックスナッツや24袋入りのスナック菓子などなど・・・。

それから意外にパエリアやチキンなどの調理された食料品も美味しく、他の人がカートに入れているものをのぞき込みながら食べたことのない食料品にトライしたりしています。

大量の商品をまとめ売りするので、通常価格より安いことは確実ですが、私たち「士」業の世界にも価格破壊の波が押し寄せていることを実感します。

会社設立登記は、私が事務所を開業した頃は約38万円前後(実費約25万円)が相場だったような気がするのですが、その後、定款の電子認証が始まり、定款認証の際の収入印紙4万円が不要になった頃から徐々に価格が下がり、さらに平成18年5月の会社法施行で会社設立手続が容易になった(類似商号規制の廃止・目的の要件の緩和・保管証明制度の一部廃止等)ことから約30万円前後(実費約20万円)になり、最近は約25万円前後(実費約20万円)ということも珍しくないように思います。

さらにさらに、会社設立登記手続自体からは一切報酬をもらわず(無料!)に、新会社を設立した顧客を他の業種の方に紹介して紹介料で賄うようなビジネスモデルも登場しているように聞きます。

確かに「士」業の世界でも報酬規定が廃止(司法書士は平成15年)されておりますので、いくらで受任しても誰からも文句を言われる筋合いはありません(不当誘致などの問題はあるかもしれません)し、競争によって依頼者のメリットになるのであれば悪い話ではないのですが、私たちの業務は「同じ商品を安く大量に売る。」ということとは正反対の業務なのでは?とも思います。

もちろんある程度定型化した業務については、事務所の努力で事務を効率化し、コストを削減する努力も必要であることは間違いありませんが、効率化だけを考えて業務を進めていくと、一見定型的な業務に見える案件の中に潜む問題点を探る能力が鈍ってしまうのではないかと・・・。

効率化できる業務と効率化してはいけない業務を見極める力をつけないと思わぬ落とし穴に陥ってしまうかもしれませんね。

当事務所も時代の変化に対応して、依頼者の必要としている業務に対応したサービスメニューを提示できるように努力していかなければなぁと、コストコで買ったスパークリングワインを飲みながらちょっとだけ考えてしまった週末でした。

相続登記・遺言書作成のご相談、不動産登記(売買・贈与など)・会社の登記(設立・各種変更など)のご相談はJR山手線・東京メトロ東西線・西武新宿線高田馬場駅徒歩約1分の当事務所までお気軽にお問い合わせ下さい!

法律無料相談のお申し込み

0120-514-515(平日9:00~19:00)

土日祝日も受付しております。